EcoFlow社さんにDELTA Maxをご提供いただいたので、キャンピングカーでのメインポータブル電源として活用し、長期レビューしていきたいと思います。今までメインのポータブル電源として使っていたRIVER Proも、引き続きキャンピングカーで使います。小型で容量720Wh、定格出力600W、X-Boostを使うと最大1200Wと、使い勝手が良いので、外で電気ケトル、電気調理器、スピーカー、プロジェクターなどの電源として活用する予定です。RIVER Proにはエクストラバッテリーを付けていたので1440Wh使えたのですが、DELTA Maxに変更することで2016Whになりました。エクストラバッテリーを使えば最大6048Whに拡張できます。DELTA Proも素晴らしい製品でしたが、キャンピングカーでの利用を考えるとDELTA Maxのほうがコンパクトで使い勝手が良いかもしれません。実際に車中泊やキャンプで利用して検証していきたいと思います。
DELTA Pro、DELTA mini、スマート発電機の記事、まとめYoutube動画はこちらを参照してください。
- DELTA Maxの公式サイトはこちら
https://bit.ly/3AV8uid - Youtube動画
- キャンピングカーにEcoFlowのDELTA Proを積んでワーケーション。RVパークでDELTAシリーズを検証しました。
https://youtu.be/BsAynjGooac - EcoFlowのDELTA Proをキャンピングカーに積んで、斑尾高原までワーケーションに行ってきました
https://youtu.be/qgnD8uJ6jC8 - EcoFlowのDELTA Proとスマート発電機の検証動画
https://youtu.be/DSkH2M49rXI
- キャンピングカーにEcoFlowのDELTA Proを積んでワーケーション。RVパークでDELTAシリーズを検証しました。
- ブログ記事
- DELTA Pro、DELTA mini、スマート発電機の検証まとめ
https://www.campbaka.com/archives/1415/ - ワーケーションの記事
- DAY1 出発
https://www.campbaka.com/archives/1421/ - DAY2 温泉&海辺で車中泊
https://www.campbaka.com/archives/1446/ - DAY3 DELTA ProのEV充電に成功
https://www.campbaka.com/archives/1483/
- DELTA Pro、DELTA mini、スマート発電機の検証まとめ
目次
基本スペックの確認
サイズ、重量、容量、出力、急速充電ともにキャンピングカーでの利用としてはベストマッチだと思います。拡張性とスマート化はDELTA Proと同じく進化しています。残念ながらDELTA ProのようにEV充電はできませんが、ACコンセントから最大1500Wの急速充電に対応し、カスタム設定で充電量を変更できます。キャンピングカーに問題なく設置できサイズと重量です。エクストラバッテリーを使えば、サブバッテリーシステムとして考えても充分に機能すると思います。
- リチウムの種類:三元素リチウムイオン(放電サイクル800回以上)
- サイズ:49.7×24.2x30.5cm
- 容量:2016Wh
- 重量:約22 kg
- IoT:Wifi
- 出力
- ACポート:6個、 純正弦波、合計2000W(サージ4200W)、100V(50Hz/60Hz切替)、X-Boost機能で対応可能な電化製品の定格出力 2400W
- USB-A出力:2個、 5V 2.4A 各ポート最大12W
- USB-A急速充電:2個、 5V 2.4A 9V 2A 12V 1.5A 各ポート最大18W
- USB-C出力:2個、5/9/12/15/20V 5A 各ポート最大100W
- シガー/アクセサリーソケット出力:12.6V 10A 各ポート最大126W
- DC5521出力:2個、12.6V 3A
- 充電能力
- AC入力:X-Stream充電最大1500W 15A
- スマート発電機:1800W
- ソーラー入力:11-100V 最大電流10A 最大800W
- シガー/アクセサリーソケット入力 12V/24V対応、既定値は8A
- ミックス充電(理論値):AC 最大1500W+ソーラー 最大800W=2300W
- オプション(別売)
DELTA Max専用エクストラバッテリー(2016Wh)、最大2台の専用エクストラバッテリーと接続可能(本体2016Wh+エクストラバッテリー2016WhWh×2=6048Wh) - EcoFlow スマート発電機
キャンピングカーに設置する
サイズはDELTA Proほどは大きくないため荷室以外にもキャビン内のスペースに設置可能だと思います。ハイエースやカムロードベースのキャンピングカーであれば、置き場所に困らないと思います。設置スペースよりも、ファンの音を考慮する必要があります。吸気と排気に2個ずつファンが設けられていて、騒音計で測ったところ65db前後ありました(ファンが回っていないときは40db前後)。就寝時は気になると思いますので、荷室に設置したほうが良いかもしれません。室温にもよると思いますが50Wぐらいではファンが回ることはありませんでした。扇風機や電気毛布を使うレベル(30Wぐらい)であれば、就寝時に使ってもファンは回らない可能性があります。エアコンは設定温度にもよりますが400Wぐらい電力を使うこともあるので、常時、ファンが回っている可能性が高く、就寝時には気になると思います。ACでカスタム設定して200Wで充電した場合、ファンは回りませんでした、300Wで充電した場合はファンが回りました。ちょっと気になったのがシガーソケットから90W前後で充電しているときにもファンが回ることがありました。バッテリー内部の温度でファンのオン・オフが制御されていると思いますが、温度やW数に合わせてファンの回転数を早くしたり、遅くしたり制御しているようです。今後、実際に利用しながら騒音を検証していきたいと思います。
- 騒音チェック
DELTA Maxで夏のエアコンを実用的に使えるか?
天気の良い日にキャンピングカーで、エアコンを何時間使えるか検証をしてみました。天気は晴れで外気温は日中30℃まで上昇する日でしたが、朝9時からエアコンを稼働させて、夕方の17時ぐらいまで使用することができました。エアコンの利用の仕方は、DELTA MaxのACコンセントに直接接続、室温23~25度に設定、サーキュレーターを使って空気を循環、残量が少なくなったらシガーソケットで90W前後で充電しました。エアコンの電気消費量は最大約400W前後で、室温の変化で100W~400Wを消費していました。DELTA MaxのAC出力は80%ぐらい放電できると考えると約2000Wh×80%=1600Wh、エアコンが常に400W消費すると4時間ぐらい稼働する計算になります。設定温度に達すると消費電力が落ちてきますから、外気温にもよりますが6時間ぐらいは稼働しそうです。残量が少なくなってからシガーソケットで充電しましたが、そこから粘って1時間以上稼働しました。最初からシガーソケットで充電をすれば、90W×8時間として720Whほど給電できるので、もっと稼働時間を延ばせた可能性もあります。また90W程度であれば、天気の良い日ならソーラーパネルからの給電で賄える可能性もあるので、サブバッテリーの電力を消費も少なくなります。就寝時にDELTA Maxを使ってエアコンを稼働させたとしても、一晩は余裕で稼働させられると思います。
連泊の場合は走行充電か外部電源を使って急速充電をする必要がありますが、走行、もしくはアイドリングでオルタネーターから給電を行えば、ある程度充電ができます。さすがにオルタネーターから1500Wで急速充電することは難しいので、DELTA Maxのカスタム充電機能を使って600W~800Wぐらいまで急速充電を落することになります。例えば、アイドリングで1時間ほど600Wで充電し、その後、ソーラーパネルで発電しながら、サブバッテリーからシガーソケットを使って90Wぐらいで給電すれば、エアコンを4時間ぐらい稼働させられると思います(トータル約1000Whぐらいの充電)。途中、電力が足りなくなったらキャンピングカーのサブバッテリーを使いACでエアコンを稼働するか、再度オルタネータから1時間ほど600Wで充電しながら、パススルーでエアコンを稼働させる使い方をすれば、サブバッテリーの電力を残しながら連泊できる可能性があります。天候次第ですがDELTA Max用にソーラーパネルを別途用意して、200Wのソーラーパネルで発電すれば、条件が良ければ100Whぐらいは発電できるので、さらに稼働時間を延ばして連泊できる可能性があります。また夏だけでなく冬でも、FFヒーターと併用して、ポータブル電源でエアコン、サーキュレータ、加湿器を稼働させれば、さらに快適な環境を保てるかもしれません。
キャンピングカーのAC電源はすべてDELTA Maxにできるか?
DELTA Maxのようなポータブル電源をキャンピングカーのACコンセントに活用するのはコスパもよく非常に有効です。現状キャンピングカーで使うポータブル電源はDELTA Maxが最強と言ってよいでしょう。その理由は以下です。特に赤字の機能は実際にキャンピングカーで運用してみると便利だと分かります。
- 2000Whを超える大容量、定格出力2000W
- NMC系リチウムイオンなのでコンパクト
- ACによる急速充電が1500Wで早い
- ACによる急速充電をカスタム設定できる200W~1500Wまで100W刻みで設定可能
- スマフォアプリを使って使用状況のモニタリング、AC、DCのオン・オフだけじゃなく、急速充電の入電量のカスタム設定など細かい設定が可能
最近のキャンピングカーには、大容量リチウムイオン電池が搭載されるようになってきました。私のキャンピングカーも240Ah(2880Wh)のリチウムイオン電池が搭載されています。3000Wh近い電力があっても、日本の夏のような高温多湿な環境では、エアコンが必須になるので電力が足りません。外部電源が確保できれば良いですが、サブバッテリーだけでエアコンを6時間以上使うのは難しいと思います。ポータブル電源で電気容量を強化することで、8時間以上の稼働を実現できる可能性があります。またサブバッテリーが鉛蓄電池のキャンピングカーの場合、リチウムイオン電池に置き換えるよりも、ポータブル電源を活用して補完するほうがコストパフォーマンスも高いと思います。AC系の電力は全てポータブル電源にたほうが良いかもしれません。
またエアコンなどを普通に動かせる大容量、高出力なポータブル電源は多くなってきましたが、実際にキャンピングカーで運用してみると容量や出力だけじゃなく、充電方法も重要になってきます。最近は急速充電がトレンドになってきましたが、実は急速充電だけじゃなく、同時に低電力での低速充電も必要になります。その理由は外部電源を確保できるRVパークやキャンプ場の電源サイトを使ってみると分かります。通常、外部電源は1つの電源サイトから1系統10A~15Aくらいしか確保できません。つまり1500W以上使うと、電源サイトのブレーカーが落ちます。この状況でポータブル電源を急速充電してしまうと、エアコンやサブバッテリーの充電に電力を回せなくなります。私のキャンピングカーの場合、最大600Wでサブバッテリーを急速充電しますので、エアコンと併用すると最大で1000W近く消費します。併せてDC系の電力も供給されるので、1200Wぐらいの消費電力になる可能性があります。DELTA Maxの場合、カスタム設定しないと1500Wで急速充電するので、電源サイトの出力を使い切ってしまいます。DELTA Maxを電源サイトのACを使って1500Wで急速充電しながら、DELTA MaxのAC出力でキャンピングカーの外部電源コネクターに電力を供給することもできますが、パススルー充電になるのでリチウムイオン電池に負荷がかかりすぎます。キャンピングカーのACコンセントを使って、DELTA Maxを急速充電することもできますが、1500Wで急速充電してしまうと、今度はキャンピングカーのブレーカーが落ちます。最近は1000Wを超える電力でAC急速充電ができるポータブル電源が登場していますが、DELTA Maxのようにアプリから100W刻みでカスタム設定できるものは見当たりません。大きいACアダプター(AC/DCチャージャー)を2つ使うものが多いです。その場合、500Wか1000Wのような使い分けしかできません。DELTA Maxの場合、そもそもACアダプターがありません、AC/DCチャージャーは本体に内蔵されています。なのでACアダプターを別に積む必要はなく、かつ本体で充電量をカスタム設定できます。1500Wという急速充電がデメリットになることがありません。電源サイトにACコンセントが2つある場合、キャンピングカーのサブバッテリーへの負荷もかけたくないので、DELTA Maxの急速充電量を500Wぐらいに設定して、キャンピングカーの外部電源と分けて充電することもできます。この場合、キャンピングカーは1000Wぐらいまでの消費電力に耐えられます。電子レンジを使ったり、電気ケトルと使う場合、1000Wを超える可能性もあるので、アプリを使って一時的にDELTA Maxを200Wまでさげるということも可能です。頻繁に充電量を変更する場合も、アプリを使ってリモートコントロールできるので、DELTA Maxを荷室に置いていても問題ありません。
リモートコントロールの詳細
最後にリモートコントロールが便利と書きましたが、どのようなことができるのか紹介しておきます。DELTA Maxには、2.4 GHz Wi-Fi を使ってアクセスポイント(親機)と接続するIoTモード、直接スマフォを接続する直接接続モード(ダイレクトモード、1:1での接続)が用意されています。直接接続モードは本体を起動するたびにIoTボタンを長押してWifiを接続する必要があります。スマフォと1:1の接続なので、複数台のデバイス管理はしにくく、デバイスを切り替えるにはWifiの接続を切り替える必要があります。一方、IoTモードは、一度設定してしまえば、起動するたびに同じWifiアクセスポイントに自動接続します。またアクセスポイントがインターネットに接続している場合は、同じWifi環境にスマフォが無くても、インターネット経由でDELTA Maxを制御できます。外出中にスマフォで自宅にあるDELTA Maxをリモートコントロールすることも可能です。同じWifi環境に接続している複数台のデバイスを、アプリで簡単にコントロールできます。キャンピングカーで利用する場合、インターネット越しでデバイスをリモートコントロールする必要性はあまりないので、複数台のデバイスを制御しないのであれば、直接接続モードで十分だと思います。私の場合はRIVER Proを併用しているので、IoTモードで利用しています。ただし、IoTモードはキャンピングカーに無線LANのアクセスポイント(ルーター、親機)が必要になります。無線LANのアクセスポイントには、無線LANルーターを利用しますが、インターネットに接続する必要はありません。無線LANルーターは安いものなら2000円ぐらいで購入できます。おすすめはUSBコネクターで給電できる無線LANルータです。セットアップしたら、DELTA MaxのUSBポートに接続しっぱなしでも良いと思います。その他、インターネット通信用のポケットWifiを利用してもよいかと思います。私の場合はパイオニアのナビに4G回線でインターネット使いたい放題の無線LANルータが付いていて、その無線LANのアクセスポイントにDELTA Maxを接続しています。4G回線でインターネットに接続しているので、キャンピングカーから離れたところでも、インターネット越しにデバイスをモニタリング、リモートコントロールが可能になっています。ものぐさな人は、安い無線LANルーターを購入して、自動接続したほうが良いと思いますw
IOTモード | 直接接続モード(ダイレクトモード) | |
スマフォアプリでのモニタリング・コントロール | 〇 | 〇 |
無線LAN接続 | 設定したアクセスポイントへ自動接続 | 本体のIoTボタンを長押し、スマフォのWifi接続で本体のSSIDを選択 |
複数台のデバイスコントロール | 〇 | × 本体のWifiごとに切り替える必要がある |
インターネットからのモニタリング・コントロール | 無線LANルータがインターネット接続していれば可能 | × |
無線LANアクセスポイント(無線LAN ルーター) | 必要 | 必要なし |
EcoFlowのスマフォアプリ
USBコネクターで給電できる無線LANルーター
TP-Link WIFI Nano 無線LAN ルーター
BUFFALO 無線LAN親機 11ac/n/a/g/b 433/150Mbps トラベルルーター
インターネット接続できるポケットWifi
Rakuten WiFi Pocket + 楽天回線プラン(Rakuten UN-LIMIT VI)
docomo in car connect
パイオニア カーナビ カロッツェリア サイバーナビ 7型 AVIC-CZ911-DC
パイオニア 車載用Wi-Fiルーター カロッツェリア DCT-WR100D
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